暑さにも負けず

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「おい、アイス買いに行こうぜ!」笑いながら手招きをする彼の元へ私は小走りで向かった。 「私はアイス食べたら帰るけど、あんたはまだあるんだっけ?」 選択科目によっては時間割が違うので、それを聞きながら購買のアイス ケースからお目当てのソーダアイスを選んだ。 「おう、次ので今日は終わり。」 そう言って自分の選んだバニラアイスと私の手にあるアイスを取って購買のおばちゃんにお金を払った。 「えっ?」 自分の手から消えたアイスと彼がお金を払った事に目をパチパチとさせていると頭を軽く叩かれて「俺の奢り」といって、教室に向かう途中にある中庭のベンチに腰を下ろした。 「ありがとう。」 彼と一緒にいることすら嬉しいというのに、奢ってくれた事によりまた嬉しさがましてしまい、口がにやけないように大きくアイスへとかぶりついた。 暑さのせいですぐに溶けてしまうアイスに苦戦しながらも2人で笑って食べた。 「うし、じゃあ俺は授業行くわ!」手を振りながら教室へと向かっていく彼に私も手を振った。 「次の授業で終わりか...。」 さっきはアイスを奢って貰ったし、お礼にジュースでも奢ろうかな。 そう思って私も少し図書館で勉強する事にした。
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