第7章 甘い夜の朝

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「き、如月さん?」 「幸せ過ぎて夢なんじゃないかと思ってましたが、こうやって体温を感じていると現実のように感じます。」 「あの・・・課長・・・・・・如月さんは、いつから私の事が好きだったんですか?」 「貴方を初めて見た時からです」 即答・・・。 何だろう、この獲物を観察してましたと白状されたような気分は。 始めて見た時って事は、私が如月さんに書類を届けに行った日とか?あの時は、私の事が嫌いなのかと思ってたけど・・・違ったんだ。 無表情なのもあるが、あまり喋らないのもあり如月さんに物を届けに行く日は緊張した。 だけど、そんな前から好きでいてくれたんだ。 「嬉しいですけど・・・私の事が好きな素振りは見せてませんでしたよね?」 「一目惚れですし、恋人が居ると思っていたので」 「居たらどうしました?」 「さぁ、諦めてたかもしれませんね」 無表情のまま淡々と答える如月さんは、新鮮で思わず抱き締めると、如月さんも優しく抱き締めてくれた。 相変わらずだが私は、如月さんは表情に出なくても態度や言葉で示してくれる。 これからも、私は如月さんの傍で一生、生きていきたいと思った。
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