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「か、課長・・・今・・・何て?」
「ですから、桜木さんが好きだって言ったんです」
疲れているのだろうか。
目の前には無表情の課長が居て、いつもと変わらないが違うのは私の手が温もりに包まれているのと課長の口から、とんでもない言葉を言われた事。
目の前の課長と目が合ってしまい、思わず視線を逸らしてしまう。
「何で逸らすんですか」
「いえ・・・別に」
「こっちを向いて、貴方の気持ちを聞かせて下さい」
強引に目を合わせられ戸惑っていると、課長の顔が近付いてくる。
思わずギュッと目を瞑ると・・・。
「それで?返事をしてくれないと続きが出来ないんですけど」
「き、今日は帰ります!!」
「送りますよ。夜も遅いですしね。」
「大丈夫ですから!」
無表情なのに何故か、からかわれてる気分になり私は課長の胸を押し返してバックを持って走った。
後ろから何度か声が掛かったが聞こえない振りをしてエレベーターに乗り込むと閉まる途中で、課長が乗り込んできた。
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