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それからもミズキリを見に来た人々がライブ会場に寄り、アンコールを求めの繰り返しで、当初1曲だけの予定のステージはどんどん曲数が増えていった。
ミズキリは逃げることなく、ずっとモコさんの曲に合わせて飛び跳ねていた。それがまた幻想的で観客はうっとりとしていた。
「ねぇ、あれ人じゃない?」
「あ、ほんとだ!なんだろイルカの調教師?」
そんな声が聞こえてきて、俺は目を細めた。
たしかにミズキリの上に人が乗ってこちらに手を振っている。そして、こちらに向かって何かを訴えている。
俺は口の動きを注意して見た。
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