(31)最後のライブ

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それからもミズキリを見に来た人々がライブ会場に寄り、アンコールを求めの繰り返しで、当初1曲だけの予定のステージはどんどん曲数が増えていった。 ミズキリは逃げることなく、ずっとモコさんの曲に合わせて飛び跳ねていた。それがまた幻想的で観客はうっとりとしていた。 「ねぇ、あれ人じゃない?」 「あ、ほんとだ!なんだろイルカの調教師?」 そんな声が聞こえてきて、俺は目を細めた。 たしかにミズキリの上に人が乗ってこちらに手を振っている。そして、こちらに向かって何かを訴えている。 俺は口の動きを注意して見た。
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