(32)奴らの夏休み

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「……っていうのが去年の夏休みだったよな!」 俺は車を走らせながら乗員のふたりに確認した。 「いや~あれは悲惨だったな……沖に流されるわ、イルカに乗るハメになるわ……」 助手席の浜口は腕を組みながら去年の夏の思い出を噛み締めていた。 「俺はよかったぞ!最初からミズキリに会うことが目的だったし、まさかあんな近くで見れるとはな……」 俺は去年のあの光景を思い出してひとりニヤニヤした。
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