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「凄いですよ!マリさん、今月に入って、5件、あの謎の兵隊さん達も含めれば
6件。ジャマの撃退に成功しています。」
「ありがとう。キイ殿。吾輩も嬉しい。だけど、その手の包帯は?」
「ああっ、これは、クラスの級友さん達から過剰すぎる新人歓迎を受けましてね!
全然、問題ないですよ。ハイッ!」
「そうか、ならいいのだが、よし、お風呂入った後に吾輩が手当をしてあげるぞ!」
「うん、そうですね。ですけど、マリさん、あれです。お風呂は別々に入りましょう。
一応、マリさん位の娘はいる身ですし、見た目は同性ですが、色々とね。」
「・・・・駄目?(目元ウルウル、マジで泣きそう5秒前の表情)・・・??」
「(キイの耳元に付けられたコールのイヤリングがサディスティックな感じで軽く揺れる)
あ…アハハハッ!冗談です。ハイッ、行きましょう。」
「うん!」
嬉しそうに頷き、キイの手を引くマリに続きながら、後でコールの“お仕置き”が
待っているだろうなと、小さめに嘆息する。
「家族が出来たみたい!」
とはしゃぐマリは無邪気で可愛いが、今までの生活を乱されたコールとクラスの
マリファンクラブの面々の攻撃は正直厳しい。ちょっとでも気に入らない事があれば、
耳から直通の電撃と“えっ?最近の中学生、皮鞭持ってんの?”が待っている。
かと言って、マリの頼みを断れば、彼女がウルウルし、コールとファンクラブが怒る。
最悪の悪循環…今日は風呂場で、体の傷跡を上手に隠す必要があるだろう。
「キイさん、頭を洗ってもらっていいか?」
「ハイハイッ、オッケーですよ!」
そんな苦労には気づかないマリが、ちょこんと頭をこちらに出してくる。背中ごしなら、
自身の体を見られまいと、とりあえずの一安心。手早くシャンプーを彼女の髪につけていく。
「わあ~っ、気持ちいいのだ!」
はしゃぐマリの体が揺れ、白い裸身がより映える。継ぎ目の後もなく、とても人造人間には見えない。彼女の父親は余程優秀だったのだろう。
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