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キイの言葉に、少しマリの頬が赤くなる。言葉遣いは大人びているが、
こーゆう仕草は年相応を感じさせてくれて、非常に安心。
彼女の武装に関しても、基本スペックを聞き、先程の戦闘を見た上で確信を持てた。
魔の勢力に物理的にではあるが、撃退を可能とする能力を有している。
もしかしたら、マリの父は、そう言った分野に対する研究も進めていたのかもしれない。
しかし問題なのは…
「それで、キイ殿が言っていた“正義の味方”の話だが?…」
小首を傾げる彼女の仕草に微笑みたくなる衝動を抑え、言葉を選んで上手に説明していく。
「ええっ、その点ですが、マリさんでしたら、充分、素質があります。ですが、
こちらの出来るサービスと、マリさんの体に含まれる機械的部分が合わさった際の反応が、
わかりません。適合するのか?それとも膨大な拒否反応を起こすのか?
我々の能力、仮に魔法と定義します。それと、マリさんの
機械技術の未知な部分。つまり、未知と未知ですね。お互いが上手に混ざり合って
くれればいいのですが。こちらとしても、あまり無理はしたくないです。まぁ、それに…」
「?」
「今のマリさんのジャマ勢力に対する耐性、戦闘能力は現段階で97%です。この数値は
私達が想定している敵レベル全てを上回る数値です。
正直、こちらの提供サービス“変身”ですね。しなくても、全然余裕で町を守れます。
何で、お誘いしておいて、なんですが…こちらの支援は必要ないかと正直思ってます。」
「そうなのか…」
「?」
今度はキイの方が疑問を返す番だった。現時点で最強に加え、以前から町を守るなどの経験も足りている。サポートメカもしっかり付いているし、不安な点はないと思うのだが…?
続くマリの少しモジモジ仕草を経て、飛び出してきた言葉に、キイは即答で返事を返す事になった。
「そのぅ…あれだ。吾輩、少し、ほんの少しだが“魔法で変身みたいな事”して
みたいのだ…」
「あ…わかりました!!よし!全力で支援します!一緒に頑張りましょう!!」
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