侍ミーツ

5/18
前へ
/18ページ
次へ
目の前でサイが飛ばされて驚く侍。背後に何者かが近づいたので、振り向いた。 「うるさいサイは最果て牢屋でさい。だんな、あんなクソ野郎に席を譲っちゃいけませんぜ。もうじき相模湖につく。この車内にいる奴らは皆4万の軍勢と戦ってきた猛者ばかりでさあ。一触即発の事態があっちゃならねえ。あんなうるさいサイを飛ばすことは、あっしには造作もねえや」 そう言ってうすら笑うのは頭のシルクハットの上にSLが走っているマジシャンだった。 マジシャンは、サイが持っていたワインまで、ちゃっかり盗んでいた。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加