エピローグ

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エピローグ

 田舎で育った俺は草の上で仰向けになり毎晩のように星空を見上げていた  夜空はいろいろな姿を見せてくれる  例えば、春にはうしかい座のアルクトゥールス、おとめ座のスピカ、しし座のデネボラが作る春の大三角形を、夏にははくちょう座のデネブ、わし座のアルタイル、こと座のベガが作る夏の大三角形を、秋はペガスス座のマルカブ、シェアト、アルゲニブとアンドロメダ座のアルフェラッツが作る秋の四辺形、冬にはおおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、オリオン座のベテルギウスが作る冬の大三角形が夜空に輝く  星たちを見上げながら眠りに落ち、太陽に起こされることも幾度となくあった  そしていつからか、眠りに落ちる間際には誰かと一緒に輝く星たちを見上げていた気がする
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