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「あっ……」
――信じらんない!
そう叫んで、吉岡真菜は教室から逃げ出した。
でも、勢いあまって駆け下りている途中の階段を踏み外すなど、この現状のほうがよほど信じられないくらい間抜けなハプニングだ。
このままでは落ちる。落ちたら痛いだろうか。
でも、もうどうでもいいかと諦めた。
誰よりも信じていた親友に裏切られて、誰よりも好きだった人を横取りされた。
もう、どうなってもいい。
いっそ頭から落ちたら死ねるかなと、暗いことを考えた。
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