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「では、我々の班はこちらです。排出された製品を手分けして作業お願いします」
続々と派遣さんが作業に入る。
「神木さん、こっち間に合いません」
一番忙しいラインの同僚が悲鳴を上げる。
「じゃあ私が………」
いや、駄目だ。私のラインはどうなる?
そうだ。あの派遣さんの中にベテラン勢がいたな。
「あの、こちらのライン作業で一人ヘルプをお願いしたいのですが…」
皆に推薦されて出てきたのは、恰幅のいいおばさんだった。
彼女は絵美さんといい、相当業務成績がいいと聞いていた女性だ。
大手会社の上層部に食い込みながらも、寿退社をして現在は派遣として気晴らしに働いていると言っていた。
その手腕は健在だという事らしいのだ。
「まぁまぁ、細かい作業ねぇ!大丈夫よぅ任せて!」
予想以上のスピードで作業の仕上げにかかる。
ベテランや経験者と言うより、彼女は飲み込みが早い!
驚異的なスピードと丁寧さだった。
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