朱に染まるとき

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 昔の戦争とは違い、戦争中でも首脳陣が集まることがある。当然暗殺されては敵わないので護衛は恐ろしいほど張り付いているが、トップ同士が顔を突き合わして相手の腹を探る戦いだ。  しかし、こういった会談があることすら情報封鎖されていて、一般人には耳に入ってこない。当然彼らも知らなかった──ただ一人を除いて。  ビルは阿鼻叫喚。護衛も不意を突かれ己が首相の死を許してしまったに止まらず、自身の命も奪われてしまう。
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