始まりの追いかけっこ。

2/4
前へ
/17ページ
次へ
『きりーつ!礼!』 さようならー! 掛け声と共に1日が終了の合図を告げた。 秒で親友が駆け寄ってきて、 「なぁー、そーじ!今日カラオケでもいこーぜ!」 いつもなら、ノリよく遊びに行くんだけど…… 今日は、何だか気分が乗らなくて。 『わりぃ、みてーテレビがある。録画忘れたから帰るゎ!』 と、理由をつけて帰宅ルートを選んだ。 しかしーーーー数十分後に慣れない嘘は着くもんじゃないと後悔することになる。 揚々と帰宅ルートを選んだ俺は嘆く親友に謝罪をしたあと、下駄箱で靴を履き替えて、一人で学校を後にした。 学校から家まで数十分。 徒歩で通える一番近い高校を選んだ。 特に何もない一本道。     強いて言うなら、学校と家の真ん中くらいにデカイ神社があるくらいだ。 夏祭りや年末年始などで露天が並ぶため、年に数回お世話になる程の神社。 林道のちょっと奥に赤い鳥居が見えて、それを横目に帰路を急ぐのがいつもの俺。 が、ーーーー 今日は少し様子が違ってーーーー?
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加