イモムシの恋

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 イモムシは、その答えに喜び早く大人になる為に、いっぱいご飯を食べました。  いっぱい食べて、いっぱい動いてまた食べて、イモムシは大きく大きくなっていきました。  そして、暫くするとイモムシは動かなくなりました。  恋したあの子に会うために。  恋したあの子の笑顔を見たいから  いっぱい食べていっぱい大きくなったイモムシはサナギになりました。  サナギになったイモムシは毎日毎日夢を見ました。  笑顔で迎えてくれる女の子と遊ぶ自分。  その夢は楽しく毎日、毎日いつ蝶になれるのか・・・  楽しみで楽しみで仕方ありませんでした。  やがて、イモムシは体を大きくくねらせ、大きく背伸びをしました。  ピリピリピリ。  背中の皮が破れる音が聞こえました。  とてもとても窮屈で、イモムシはもう一度大きく手を伸ばしてみました。  ピリピリピリ。  体が少し楽になりました。  そして、背筋を大きく伸ばすと、サナギの中か白く小さな羽が広がりました。  でも、羽がぬれていてイモムシは、まだ空を飛べませんでした。  それでもイモムシは、空を飛ぼうと必死で必死で羽を動かしました。  やがて、羽が乾くとイモムシは、羽を上手く動かせるようになりました。  大きく広がった白い羽に二つの斑点がある綺麗なモンシロチョウになりました。     
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