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イモムシの恋
ある日、一匹のイモムシが恋をしました。
その相手は一人の人間。
イモムシは、何度も何度もアタックしようと、女の子の前に姿を表しましたが…
女の子は、イモムシの姿を見る度に、悲鳴をあげて逃げて行きました。
イモムシは、思いました。
「どうして逃げるの??
僕、君には何もしていないよ?」
だけど、その言葉通じず……
その思いも通じず……
イモムシは、どうすればこの思いが通じるかなやみました。
ある時は、寝ている時に、そっと近付き。
ある時は、レタスの隙間から姿を現し。
どんな風にやっても……
どんか事をやっても……
何度やっても、女の子は悲鳴をあげて逃げて行きます。
現れ方が悪いのかな?
努力が足りないからかな?
そう思い、何度も何度も挑戦しました。
だけど、その度に失敗しました。
ある日、イモムシは動かなくなりました。
どうすれば、あの子に振り向いてもらえるのだろう……
イモムシは、考えて考えて考えて動かなくなりました。
すると1匹の美しい蝶がイモムシの近くに飛んで来ました。
「どうすれば、君みたいに美しくなれるの?」
蝶はイモムシの質問に答えました。
「大人になれば、綺麗になれるよ」
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