2人が本棚に入れています
本棚に追加
「ハッ!」
「ハッ!!」
「ハッ!!!」
「ハッ!!!!」
来ない!
どうして!
どうして!!
どうして!!!
どうして!!!!
次第に手と腕がダルくなり…。
その行為を止める。
俺は…!
「うわぁぁぁああああ あ あ あ ! ! 」
涙を流した。
もう、あの感覚を味わう事は出来ないのか?
それは『絶望』と言う言葉と、
何ら変わりはないのではないか??
辛い時。
苦しい時。
悲しい時。
何度も何度も『コレ』で慰めたじゃあないか!
何で!
なんで!!
俺は涙を流しながら…。
そのまま眠りについた。
・・・・
安息の…。
安息の感覚。
まるでゆりかごだ。
懐かしい。
無垢な赤ん坊のような気持ちになる。
ガキの時分。
俺は自分を『アレ』で慰めなくても、
幸せだったよな。
優しい母に。
強い父。
そんな二人の息子である事が誇らしかった。
そして、俺は、数少ない子供として、
隣人からも大切に育てられた。
同年代の友達と、彼女が居ないのが寂しかったけど、
これはこれで、良い人生送って来た。
いつからだろう?
股間のソレを弄るのが好きなったのは。
いつからだろう?
生きていく内の辛さや悲しみの量に、
耐えきれなくなったのは。
生きていく事は孤独になっていく事だった。
優しくしてくれる大人達は死んでいった。
今いる、隣人だって、俺と比べれば老人だ。
生きていく内にいつか一人になってしまうんだろう。
生身の体。
何とも弱く。
何とも儚い。
このまま。
俺、死んでいくのかなあ?
寂しくなる俺。
でも何だろう。
それでも何か暖かいモノに包まれる。
これは一体…?
「あ。」
俺はそれに気付く。
・・・・
最初のコメントを投稿しよう!