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プロローグ
僕の目の前に初恋の人、黒井理々さんが現れた。
高校を卒業して、東京から新幹線で4時間のところにある街から、進学のために引っ越してきた都内某所のアパート。
隣の人のところへ挨拶に行ったのだが、まさか……!?
高校生の頃、黒井さんは新聞部の1年先輩だった。どうしてもおつきあいしたいと思い、去年の卒業式の日に勇気を出して告白したが、
「ごめんなさい、あなたとおつきあいとかする気はありません。彼氏もいますので」
と、あっさりと振られてしまった。
これまでの人生でモテたこともない。一部の女の子にはキモいと言われている。
さらに言えば正直者過ぎて、バカとさえ言われている。
こんな自分では仕方ないと無理に諦めようとしたが、その後も情けないことに未練だけは消えなかった。
それを振り払おうと、思い切って東京に出てきたのだが、そこで出会えるとは思わなかった。
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