第一章

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 翌日。  高専の作業着を羽織った俺と龍子は、再び仕事場へと向かっていった。  その先にそびえたつのは途方もなく高く、大きな軌道エレベーターだ。女王は宇宙を目指している。が、宇宙を目指す理由がなんなのかは誰も知らなかった。 「みつきは保留するんだ。ふーん」  道すがら、俺は女王の話をかいつまんで龍子に説明していた。 「おまえはどうすんだよ」 「わたしは女王についてくしかないね」  龍子らしくない言葉を聞いて、俺は思わず振り向いた。 「意外だな」 「だって、そうしないと女王の世界は壊れるんでしょ。やるっきゃないと」 「そりゃそうだが、いきなり言われても、踏ん切りつかねえよ」  ラームは宿からそれほど遠い場所じゃない入り江に仮置きされている。島の波止場を通り過ぎ、入り江にたどり着く。入り江の裏には森を挟んで集落があった。 「まあ、今は仕事だ。今回の目的はラームの頂上だ」 「ほーんと、でかくてよくわからないロボットだね」  俺たちはラームの全体像を見上げながら言った。全長500m 幅奥行き100mの巨大ロボットは、六角柱のボディに三つの脚と三つの腕を持っている。
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