6人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっと、いろいろツッコミたいことはあるんですけどお…」
ずらり、と並んだ教室の机。座っている人間?達はちょっと過ぎるほど個性的である。
その中でもひときわ目立つ女性がはい、と手を上げた。大柄すぎて天井に頭が思いっきりぶつかってる、ワンピースの巨大な女性――八尺様である。
「夏が来たから緊急会議?えっと、みんなで遊びに行く約束でもするんです…?」
「ていうかぁ、なーんで花子ちゃんが進行役なんですかぁ?トイレでもなんでもない場所の花子ちゃんなんてぇ、そのへんのレトロな地味な女の子でしかないっていうかー」
後半をまるでギャルのように軽い口調で言った女の子は――声こそ女の子だが、女の子の姿はしていなかった。というか、もはや人間の姿でさえない。声が聞こえた場所にいたのは、カボチャ。そう、机の上にどーん、と大きなオレンジ色のカボチャが乗っかって何故だか喋っているのである。
本人いわく、“メリーさん”だそうだが。なんでメリーさんがカボチャなのかというと、大昔の某ファミリー向けホラー映画の影響らしい。人形とかの姿の方がずっと怖いんじゃね?とかいわない。ぶっちゃけ花子も思っていたりする。
最初のコメントを投稿しよう!