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第五夜
こんな夢を見た
首を絞めていた。髪の長い日本人形の首を絞めていた。それでも人形は私に微笑みかけて、私は首を締める手をさらに強めた。
人形はただただ微笑むだけで私はついに首を締める手を緩め、人形の首から手を離した。
おもむろにたちあがり、暖炉の前の斧を手に持って、振り下ろす。人形の頭に振り下ろした斧は確実に人形の頭を砕いていたがそれでも頭からあの微笑みが離れなかった。
そして私は包丁によってたくさんの傷をつけた体を地面に叩きつけ、部屋を出た。
もうその部屋に戻ることはないだろう。
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