仮説ドッペルゲンガー 2

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仮説ドッペルゲンガー 2

父はくじけなかった。 父の仮説は続く。 「さっきのユウタの話だけどな。その、芥川龍之介は、ドッペルゲンガーが現れなければ自殺しなかったのか?」 「「え?」」 「リンカーンの話もそうだろ。リンカーンはドッペルゲンガーに悩まされなければ暗殺されなかったのか?」 「「どういうこと?」」 「お前らはドッペルゲンガーを見たら死ぬということで話合ってたみたいだけど、父さんは逆だと思う。ドッペルゲンガーを見たら死ぬんじゃないと、そう思う」 「「どういうこと?」」 「つまり、ドッペルゲンガーってのはだな……」 「「いや、そっちよりも父さんがまともなことを言うなんて、どういうこと?」」 「そっちかいッ。そして双子ッ。さっきから息ピッタリだなッ」
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