確かめよう 1

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確かめよう 1

家の中に入れてみると、色々なことがわかった。 1つにドッペルゲンガーは半透明。向こうが透けて見える。 2つに足がない。 3つに、こちらの言葉は理解できているようだが、向こうは言葉を喋れないようだ。 どうやら超常現象であることに間違いはなさそうだ。 更に4つ目として、見れば見るほどユウタとハヤタにそっくりだ。 「ドペタはどこから来たの?」 なんて、母はすでに3人目の息子として扱っているくらいにそっくりだ。 「オマエ、本当に何者だよ?」 と、ユウタは尋ねるが、ドペタは答えることができずに、困り顔だ。 「ひょっとしたら、俺が何かの異能力に目覚めたのかもしれんな」 ふと、父が言う。 「「どうぞ、どうぞ、どうぞ、どうぞ」」 「だから、息子どもッ。何で、俺に冷たいのッ」 「異能力の前に仕事に目覚めてくださいね」 母が優しい殺意を込めて言った。
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