労働場所は時に出会いをもたらす

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「お疲れ様でしたー!」と声が聞こえてくると、「先着替えて外で待ってるね!」澄鈴は海翔に耳打ちをして事務所に向かっていった。 それから数分後片付けも終わり海翔も仕事を切り上げる。「お先失礼します」と厨房に向かって挨拶すると足早に事務所に向かう。さっさと着替えを済ませ店の外に出ると、澄鈴は見知らぬ男2人と話をしていた。「ーーなんで、遠慮しときます!」「えーいいじゃんちょっとくらい。付き合ってよ俺たちにさ」と澄鈴の手を引っ張りながら話すのが見えた。 海翔はその瞬間に走ってその場に行き間に割って入り男達を睨みながら「俺のツレなんでやめてくれません?」と言い放ち澄鈴を手を引きその場を後にした。 その後二人は並んでいた歩いていたが沈黙という男女が二人でいて一番辛いシチュエーションに陥っていた。ちらっと澄鈴の方を見るとなにやら顔が少し赤くして俯いていた。少し歩いたところで澄鈴が口を開く。 「そのさっきはあり・・がとう。あのままだったら連れていかれてたかも。あと・・・」とそこで言葉が途切れた。気になった海翔は「あと・・なに?」と問いただすと澄鈴は「~~~なんでもない!!」と顔真っ赤にして海翔を睨んだ。 なんなんだ?と頭に?を浮かべながら二人は暗い夜の道を歩いていった。 「それで、どこいくの?居酒屋?」と澄鈴が海翔に聞くと「んーなんかさっきの空気から居酒屋はちょっとなー」と海翔が話すと澄鈴が小さい声で「じゃああたしの家に・・くる?」と話すとバッと澄鈴の方に振り返り周りに誰もいないとはいえデカイ声で「家?!」と海翔は叫んだ。 「そんなビックリしなくとも・・一応1人暮らしだし早乙女君はさっき助けてくれたからそのお礼的な?」 「いやいやでもいきなり男を家に入れるのか!?」 といいつつ心ではガッツポーズをしてる海翔であった。「とにかく!ここから歩いてすぐのとこだから行こ!ご飯くらい出すしさ♪」といつもの笑顔を出してきた。その笑顔はほんとに反則だよと思いつつ澄鈴の後に付いていく海翔であった。
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