ACT05.合コン

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  「とりあえず何か注文しましょうか! ええと・・・・料理はコースで来ますから、飲み物も好きなものを飲んで頂いて大丈夫です。メニューはこの中からなら、飲み放題になっています」  イタリアンのスタンダードな宴会コース料理に、アルコールの飲み放題が付いたものが今日のプランだ。女性が無理してこの場に合わせてアルコール摂取しないか心配だったので、それとなく忍が聞いたが、大丈夫と返事があったので、とりあえず生ビールで乾杯しようということになり、全員分の生ビールを注文した。 「本当に今日は皆さん、お忙しい中ありがとうございます。企画幹事が仕事の都合でどうしても来れなくなってしまったので、参加者に変更がありました。ごめんなさい。とりあえず僕は、刑部太陽の代わりに幹事を任されました、佐田守と言います。それから、刑部のピンチヒッターで参加してくれたのが、彼、田浦忍です」  守が忍を紹介したので、田浦忍です、と簡潔に自己紹介した。  続いて男性二人が挨拶した。篠原剛(しのはらごう)と藤井玄太(ふじいげんた)という、別会社の人間だった。剛が太陽の知り合いで、玄太が佐田の知り合いらしい。  その後、女性が自己紹介をした。先に来ていた三人のうち二人が太陽の知り合いで、稲田幸美(いなだゆきみ)、泉晶子(いずみしょうこ)と言った。幸美も晶子も、どちらも目が大きく可愛い女性だった。幸美は黒いストレートの長い髪で、上品なお嬢様のような雰囲気の女性だった。晶子は背中辺りまで伸ばした髪にゆるやかなパーマが当てられていて、少し目がタレ気味の、優しそうなおっとりした女性だった。
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