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「どうしたの?」
目の前で浮かない顔をしている奈々に、忍が声を掛けた。
「うん・・・・今ね、ある男性にしつこく言い寄られて、困っているの。好きな人がいるからお付き合いできないって言っても、嘘言っているだけだろう、って全然聞いてくれなくて。きちんと証拠として目の前に君の彼氏を連れてくるまでは、納得できないからって言われてしまって・・・・」
「困った男だね」
「そうなの。本当に憂鬱よ」
奈々は深いため息をついた。
「普通に追い払えたらいいけど、広告の大口契約もしてくれた社長だから、無下にも扱えなくて」
「そっか・・・・何かあったら早紀や俺に言ってね。力になるから」
「ありがとう、お願いします」
奈々が可愛い笑顔を見せた。
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