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次の日、校門で高久さんと会ったが気まずくて目を逸らすと後ろから腕を掴まれてしまう。
驚いていると手を掴んできた高久さんは直ぐに手を離すと何故か頭を下げてきた。
・・・何で、学年1位に頭を下げられてるの!?
「昨日はすみませんでした。確認しても居ないのに避けてるって決め付けて・・・・・・その、急に顔を近付けた事を謝ります。」
「い、いえ!私こそ急に突き飛ばしたりして、ごめんなさい」
「良かった・・・付き合って早々不快な気分にさせたかと思って心配してたんです。貴方と付き合えた事が夢みたいで少し神経質になっていました」
無理。こんなに考えてくれてたのに冗談でした、なんて言えない!!
気を遣ってくれているのに・・・私は・・・・・・。
「希望さん?どうかしましたか?」
「な、何でもありません」
「良かったら、一緒に教室まで行きませんか?無理にとは言いませんが・・・ 」
「はい、良いですよ」
そんな表情されて、断れる人はあまり居ないと思う。
高久さんを傷付けずに、私と別れてもらう方法は無いのだろうか・・・何をしても、傷つけてしまう気がするのは私だけだろうか。
別れる、なんて言ったら高久さんは自分が何かしたのかと変に勘違いをしてしまうから、却下。
ああ・・・どうしよう。
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