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そんな事を考えながら歩いていると、いつの間にか教室に着いていたらしく高久さんにお礼を言って自分の席に戻ると罰ゲームの提案をした友達が私の前に来た。
「ねぇ!一緒に来たのって罰ゲームの相手の・・・高久君だっけ?」
「あー・・・・・・うん。」
「その反応、何かあったの?」
「かくかくしかじかで付き合う事になっちゃって・・・罪悪感で死にそう」
そう言うと、え!?、と大きな声を出した友達だが直ぐに深刻そうな表情になった。
貴方のせいですよ、と言いたいが、これは私にも非があると思いグッと堪えたが彼女は不思議そうに私を見ていた。
「あの高久君が希望と?信じられない・・・」
「うん、私も信じたくない」
溜息交じりに言葉を吐くと友達は気まずげに視線を逸らした。
何だろうかと思っていると私の後ろを指差したので振り返ろうとすると後ろからギュッと身体を抱き締められ、耳元で声が響いた。
「信じたくない、って何の事ですか?」
「た、高久さん!?」
「希望!後は頑張ってね!!」
そう言って走り去る友達の姿を見送ると後ろから少しだけ変なオーラを感じ取り振り返ろうとしたが、あまりの距離の近さに私は身体を固まらせてしまう。
この状況って少しマズイかも・・・
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