360人が本棚に入れています
本棚に追加
職員室──
「そうか!終わったか!」
「矢野さんも手伝ってくれたので早く終わりました(どっかのガイコツが逃げるもんな…)」
「そうなのか!ありがとなー!矢野!」
「いえいえ♪」
ちなみに、そもそも秋奈も掃除をするべきだったというコトに、幹也は気付かないままであった。
「それじゃありがとう!また明日な」
「「さようなら」」
オレ達はやっと解放された。
「うゎ…もう真っ暗だね…」
「そうだな」
早めに終わったとは言え、時刻はもう8時。
空は真っ暗だ。
「夜に1人で帰るの怖いね…」
「怖いね」
秋奈がチラチラと幹也を見ながら言う。
もちろん、幹也は気付かず。
「誰か頼りになる男の子いないかなぁ…」
「いないかなぁ……」
「……お前はどんだけ鈍いんじゃボケェ!!」
とうとう耐えかねた秋奈が、幹也に怒鳴った。
「うおわっ!びっくりした…」
「『オレが家まで送ってあげようか?』ぐらい言えないの?」
「……オレが家まで送ってあげようか?」
「マジでぇ!?悪いねーありがと♪」
こうして、幹也は半強制的に秋奈を家まで送ってあげるコトになった。
(オレん家とコイツの家方向真逆なのに……
何やってんだか)
「はぁ~……。」
幹也は大きなため息をついた。
「~♪」
が、ご機嫌な秋奈には全く聞こえなく終わってしまうのだった。
最初のコメントを投稿しよう!