始まりは、突然に

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職員室──       「そうか!終わったか!」     「矢野さんも手伝ってくれたので早く終わりました(どっかのガイコツが逃げるもんな…)」       「そうなのか!ありがとなー!矢野!」     「いえいえ♪」         ちなみに、そもそも秋奈も掃除をするべきだったというコトに、幹也は気付かないままであった。       「それじゃありがとう!また明日な」     「「さようなら」」         オレ達はやっと解放された。       「うゎ…もう真っ暗だね…」     「そうだな」       早めに終わったとは言え、時刻はもう8時。 空は真っ暗だ。       「夜に1人で帰るの怖いね…」     「怖いね」         秋奈がチラチラと幹也を見ながら言う。     もちろん、幹也は気付かず。         「誰か頼りになる男の子いないかなぁ…」     「いないかなぁ……」             「……お前はどんだけ鈍いんじゃボケェ!!」         とうとう耐えかねた秋奈が、幹也に怒鳴った。       「うおわっ!びっくりした…」           「『オレが家まで送ってあげようか?』ぐらい言えないの?」     「……オレが家まで送ってあげようか?」     「マジでぇ!?悪いねーありがと♪」       こうして、幹也は半強制的に秋奈を家まで送ってあげるコトになった。         (オレん家とコイツの家方向真逆なのに……     何やってんだか)       「はぁ~……。」       幹也は大きなため息をついた。       「~♪」       が、ご機嫌な秋奈には全く聞こえなく終わってしまうのだった。
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