君の問ふまで

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君の問ふまで

付き合う事になってしまったのは、私の下らない感情からだった。 高校に入りたての、まだ幼さも残っていた春に芽生えたばかりの恋という感情。 そしてその忍ぶ恋にも耐えきれなくなってきたその年の夏。 彼を見るのも苦しくてマネージャーの仕事でケアレスミスが増えた事を悩み始めていた。 このままではみんなに迷惑を掛ける。 マネージャーは私の他にも三人いた。 私一人抜けても大丈夫だろう。 そろそろ兄にマネージャーを辞める事を伝えなくては、と考えていた。 既にバスケ部の一年の中でのリーダー的存在だった彼は、そんな私の事も気に掛けてくれたのだろう。 言葉は雑だったものの「相談にのるから何悩んでんのか白状しろ」とある日問い詰められた。 最初はもちろん告白などする気は無かった。 五クラスある内の端と端とに離れていても彼がモテていることは四月の、漸くマネージャーという仕事にも慣れてきた頃から何かしら私の耳に入ってきた。 三角形の底辺が定位置の私が玉砕覚悟で彼に……などというバカな行動を取るわけがない。
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