第一章 十世界の聖剣を手に入れた少女

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 エリオが刺すような視線をプロメテウスに送る。  その時、ハッと気がついたリリスは猫のように目を丸くさせた。 「もしかして、君たちは……!?」 「ええ、そうよ。私たちはこことは違う世界──異世界から来たの」 「そんな──そんなことって……」 「信じる信じないはあなたの自由よ」  幾秒かの沈黙が流れる。  暫くして、おずおずとリリスが口を開いた。 「……な、なんのためにこの世界へ?」 「あら。その質問をするということは、信じてくれたのかしら?」 「まだ半信半疑──かな」 「そう。半分も信じてもらえたのなら十分だわ」  言って、エリオは口元を緩めた。 「私の目的は、さっき話した聖剣。それを集めることよ。そのために、幾つもの世界を渡っているの」 「集める……ってことは、この世界の聖剣も!? あ、あげないぞ! エクスカリバーは!」  リリスはエクスカリバーを庇うように抱え、叫んだ。 「馬鹿ね、いらないわよ。何度も言うけど、それは聖剣じゃないもの」 「うう……なんでよ! この世界ではエクスカリバーは伝説の聖剣だってずーっと昔から言われてるんだから! さっき、聖剣は世界に選ばれるって、君も言ってたじゃないか!?」  プロメテウスに顔を寄せ、リリスは声を荒げた。     
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