第一章 十世界の聖剣を手に入れた少女

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 半歩遅れてエリオも気づく。 「まさか、連れて行け――とでも言うつもり?」 「うん、その通り。ウチらは行動を共にするために出会った――そう解釈する方が、自然な気がしない?」 「うっ……」 「エリオ。俺は必然論に関しては何も言えねえが、それでも今回は、この勇者の姉ちゃんは筋が通っていると思うぜ」  窘めるプロメテウス。  肩を竦め、エリオは短いため息を吐いた。 「はあ……。仕方ないわね、好きになさい」 「ありがとう。じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうよ。よろしくね、エリオ!」  満面の笑みを浮かべ、リリスはそのままバタリと倒れた。  大きな大きな寝息をたてながら。 「ちょ、ちょっと……」 「安心しろ、エリオ。寝かしとけば朝には元気になってるよ」 「はあ……なら、今日はここで休むわ」  エリオは面倒くさそうにため息をはいて、腰を下ろした。
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