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「あぢぃぃぃ・・・だりぃぃぃ・・・」
アズマモグラのバベは、記録的な猛暑をもたらしているカンカン照りの太陽に熱せられた土の中で参っていた。
バベの生活には『土の中』しか無かった。
『土の中』が全て。
『土の中』がバベにとっての楽園。
その楽園の筈の『土の中』が、正に灼熱地獄と化して、モグラのバベを打ちのめしてしまっているだ。
「だりぃぃぃ・・・だりぃぃぃ・・・焼ける・・・焼けちゃう・・・そうだ!!」
モグラのバベは、土の中を更に更に深く深く深く深く掘り進んだ。
「ここなら、いくら何でも地上の太陽は来ないだろうな。」
ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!ざっ!!
しかし・・・
もわもわもわもわもわもわもわもわもわもわもわもわもわもわもわもわ・・・
「駄目だぁぁぁぁーーーーーー!!土に地上の熱が籠って息も出来ねぇーーーー!!」
モグラのバベは、土の中で正に四面楚歌状態に陥った。
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