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タチが悪い。大体の客はこれで納得して、ああそっすよね。と現実を見はじめるのに、魔王は果てしなくファンタジーだった。ファンタジー世界の生き物なんだから、当たり前といえば当たり前だ。
MMORPGだって、アップグレードすればすぐに魔王が実装される時代なのだから、魔王がさも当然のように『ご意見』がすぐ通ると思うのは当然だ。
直人はもはや辟易としながら重く言葉を紡いだ。
「申し訳ありませんが、お答えできかねます」
「なぜだ」
魔王は直人の言葉尻に被せて問いかけてきた。
直人はすぐに頭をフル回転させて、適切な答えを考える。
『定期メンテナンスを行い、お客様のご不安を解消させて頂ければ幸いです。定期メンテナンスの時期はHPに記載されております。日程をずらすことはできかねます』
定期メンテ明けにこいつ絶対電話してくる。
毎月絶対かかってくるアホカー定期(アホカーというゲームのクラッキングツールを使って不正して優勝しているクソ報告。通称赤van定期便)と跳びもりバカ(跳びもりというゲームに不正侵入されてクラッキングツールおいてかれた人)と一緒になって戻ってくる。
あー、とりあえず電話切りてェ。
とか色々と考えた結果、直人が出した答えは、以下だった。
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