事実は小説よりも怪談なり。タイのピー

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どんどんどんどん ピンポーン ピンポーン 家の扉が叩かれて ベルを鳴らされて すぐに 出てみれば  そこには 近所の不動産屋で いきなり「火事は 火事はどこですかぁ?」と慌てた雰囲気で怒鳴られたんですよね しかし 火事なんて 出てないし 火なんか使ってもいないし  まあ なかを見た 不動産屋のおっさんも 「あれ? 今 物凄い煙がこの部屋から出てて すっ飛んで来たんですよ でも 何もないですよねえ?」と すっとんきょうな声を出しつつ 「もうひとつ上の階かぁ 行ってみます」とすっ飛んで行ったんですよね  こちらも 上の階が火事なんて かなりヤバイから 一緒に行くも 上の階と言うか 建物自体 火事のかの字もない状況でしたね さて そんなことあってから また 三週間経っても 今度は ナツが日本へ戻って来ないんですよ で これはもしかして「なにかあったのか?」とか「まさか詐欺だったのかぁ?」なんて 嫌なことが頭をぐるぐる回り出しては 彼女の実家へ タイ語の先生に頼んで 電話して貰ったんですよ すると「ああ あのデブね あれはダメだ 金も出さないし ピーがなんとかかんとか」と言われたとか そこで 「金かぁ なるほど 要するに金目当ての詐欺だったのかぁ」とその時は思っては すぐに 諦めたのだが その後も まだ悪いことが続くんですよね 書店長として雇われた職場から 書店の営業をなくすためにと くびきりにあったり 父が 膀胱ガンで手術入院になったり はたまた私が 糖尿病が悪化して 緊急入院となったり その後 鬱病が発症しては 通院もしなくてはならなくなったり そうですねえ その当時は 巣鴨のそのマンションが なにか問題があるのではないかと 思っていましたねえ が この前 思い出したことがあって タイとラオス国境近くメコン川の畔の 寺院のそばで タイの踊り(サラタイ)の人形と言うか マスコットみたいのを買ったのですけど それ こちらへ戻ってから 一度も見てないと気がついたのだが。。。。 もしや あれ なにか問題あったのかもしれないんですよね だって その存在 この二十年 忘れていたんですからね 普通 お土産で買って来たのなら 飾るなりなんかしますよね ところが 同じように買って来たタイの三輪車トゥクトゥクのオモチャや  
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