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他に誰もいない倉庫の中で、野田は何故か黒いドレッサーの椅子に座り、鏡をじっと見つめていた。
よく見れば、野田の体が小刻みに動いている。
「野田。もう上がっていいぞ」
俺の声が聞こえていないのか、野田は反応しない。
正直、俺はあの鏡を見たくない。
だから、なるべく鏡を見ないように野田に近づいた。
「おい、野田。聞こえてるのか?」
ようやく野田がこちらの声に気づいたのか、ゆっくりとこちらを向いた。
けれど、それはいつもの野田ではなかった。
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