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山口の家は綺麗な一軒家だ。
玄関も綺麗だし、インテリアもセンスがいい。
「山口…片付ける意思くらい出そう…」
「頑張ってる方だ。」
山口の部屋は、これでもかってくらい散らかっていた。
「まずは普通に片付けるぞ」
「えー…」
「えーじゃないだろ。これじゃあ、探してもゴミばっかじゃん。」
「ゴミっていうな!俺の過ごした軌跡だ!」
「ペットボトルとティッシュをカッコつけて言うな!!」
1時間ほどで片付くかと思っていたのに、予想を超える散らかりようで倍以上の時間がかかった。
「終わった…」
「俺の部屋で床が見える…!!」
「見えとけよ。普段から見えとけ。頼むから!!」
「今度から水木と一緒に掃除するわ、俺!」
「聞いてるか?!?!」
「片付けてたら出てくるかと思ってたけど、無かったな…」
そういえばそうだ。
ゴミの中に埋まっていると思っていたけど、見つかる気配すらなかったし、山口の本は殆どが漫画だった。
山口は漫画のことは漫画って言うから、たぶんそれ以外の本。例えば、小説とか写真集とか…?
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