レディ達の覚悟

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嫌な感じで包まれているし、入って少ししたら部屋が狭くなったので、ここは別の空間なんだと予想がつく。 すると上下黒でパンツとニット姿のイケメンがこちらに微笑を浮かべ立っていた。 「エピナルさんは何処なんです?」 「そっとしておけばいいものを……ノコノコと追って来るから。俺はね、蝶のコレクションを増やしてから君の眼を手に入れる予定だったのに」 「なるほどね、だからチケットくれたんだ……またイケメンにトラウマが出来そうだわ」 ニッと笑うイゼールを見ても営業用スマイルではなく、狩りをするハンターの様な瞳に背筋がゾクッとする。 「蝶は子供も素敵でね、自分が欲しい部分だけ手に入れたら売る奴もいるけど……俺は勿体ないからそんな事はしないがね」 「イケメンで悪趣味なコレクターか、それで今回の茶会に呼ばれたんじゃない?ガーニョ達は気づいてたんじゃないの?」 「どうでもいいよそんな事、こちらに引きづり込めば何も証拠は残らないし、近づく者は皆始末して終了するから」 大衆演劇として色んな場所を巡り自分の狙ったコレクションを密かに集め、平然と生活をしている悪魔に吐き気がしそうになる。 「そういう奴はひっそりと姿がバレない様に暮らしてるよ、海外ドラマのシリアルキラーは。エピナルさんと会わせて」 「せっかく容姿を褒められてスカウトされたし、チャンスは利用しないと勿体ないからな。俺は自分のコレクションは持ち歩く主義でね、空間は無限にあるし」 ここは彼のテリトリーで絶対的に有利だと分かっているので、余裕の表情で話をしている。 フッと目の前にベッド固定された状態のエピナルさんが出て来て悲鳴が出そうになったが、瞼を閉じていて一瞬死んでいるのかと思った。 「せっかく部屋に戻ったら作業しようと思っていたのに、君のせいで予定が変更になったが……まぁ両方手に入ったから結果良しとするか」 「ちょっと、エピナルさん死んでないよね?最後に話くらいさせてくれてもいいじゃん、こっちはアンタの命令守って誰にも言わずにここまで来たんだからさ」 奴はベッドに移動し、エピナルさんの目元に手をスライドさせると、静かに目を開け弱弱しい表情でこちらを見るオバサンと目が合った。
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