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「……だって、最近、してくれなかったから……」
透は恥ずかしそうに顔を背けて口元を手で覆った。
「……僕、誠司さんに飽きられてしまったらって思うと……不安で仕方なくて……」
透は、水神と目を合わせぬまま顔を真っ赤にして、そう言った。
すると突然、水神はそんな透の胸の薄桃色の突起を甘噛みした。
「ああっ……!!」
透はわずかな痛みと一気に押し寄せる快感の波に身体を仰け反らせた。
「……本当、透は何もわかってないな」
「……な、なにを……んんんっ……!!」
甘噛みしたと思えば、次はチロチロと舌先で愛撫する。
水神は透の問いに答える前に、左右両方の突起の愛撫を始めた。薄桃色の突起は徐々に赤みを帯びて、固くなっていく。
「……無垢どころか、無邪気だね。透は邪気なしでこういうことするから、やっかいだ」
「……ど、どういう……ことですか……?」
透は涙目でハァハァと息を荒くしている。
水神は、透の胸への愛撫を続けながら、片手で自分の眼鏡を外した。
「……俺がどれだけ“おあずけ”くらったと思ってるの……?」
「ああぁっっ……!!」
水神は赤く固くなったそれに再び噛みついた。優しく、されど、程よい刺激を加えるように僅かに歯を立てる。
「……透が壊れてしまわぬように大切に大切にしてきたんだ。君はセックスの後、疲れきって泥のように眠ってしまうから」
脇の下から首筋まで、一気に舌を這わせる。
一方、手では胸の突起への愛撫を続けている。
「……誠司、さん……」
「……本当は抱きたいよ。毎日でも」
透のことが可愛くて可愛くて仕方なかった。何より大切で、何があっても守りたい存在だった。
けれど、それと同時に、自らの手で滅茶苦茶にしてやりたいと思う程にそそる存在でもあった。
――――この白い肌を、薄桃色に染め上げて、真っ赤な模様を付けてやりたい。
そういう欲望は、愛する透のためを思ってなるべくしまいこんでいた。
それなのに――――今の透は水神の欲望を煽ってくる。
「……でも……君を壊したくなかった。君に嫌われたくもなかった。……可笑しい? 支離滅裂かな?」
「……可笑しくなんか、ないです」
透は、瞳を揺らしながら吐息混じりにそう言った。
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