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水神は、また透の唇を奪った。
むしゃぶりついたと言っていい程、激しく。今まで我慢してきた分を全て取り返すように。
唇を離すと、透は水神の首に腕を回した。
「……また、すれ違ってしまったんですね……」
透は、とろんとした目を水神に向けながら微笑んだ。
「……もう、我慢しなくていいの?」
水神は、透のその目を見つめながら問うた。
透は、ゆっくりと頷いた。
「……抱いてください……僕を……安心させて……」
ぽろぽろと涙を溢した透に、水神は口付ける。
今度は優しく、お互いの思いを確かめ合うように、長い長いキスをした。
「……透を愛してる」
首筋から胸の方へ舌を這わせながら、ズボンへと手を掛けた。
「……どうしようもないくらい、好きだよ。
だから、手加減なんてできない」
あっという間に、透のズボンは下ろされてしまった。透は恥じらうように身体を捩る。
水神は、器用に手早く自分のシャツを脱ぎ捨てると、透をきつく抱き締めた。
「……君の望みどおり、抱いてあげる。
他に何も考える隙がない程、滅茶苦茶に抱くから」
「……誠司さん……」
「わからせてあげる。俺がどれほど透のことが好きか……」
水神は、もう止めることができない感情に支配されていた。
透の何もかもを奪って、全て自分のことで満たしてしまいたい。
それが自分勝手な欲望だとはわかっている。けれど、透もそれを望んでいる。愛されていないのかもしれないという不安を打ち消して欲しいなどと、可愛いことを言って煽ってくる。
水神は、堪らなかった。
透には伝わっていなかったのか。これ程までに激しい劣情と愛情があるのに。それに気づかずに不安を抱えていたなんて。
可愛い、愛おしい、透。今すぐに、自分は愛されているのだと実感して欲しい。
身体中の至るところにキスを落とす。
何度も何度も落として、吸い付いた。
「……誠司さん……好き……」
甘い吐息とともに、透はそう漏らした。
「……俺も大好きだよ、透……」
そう言って水神は透の唇に甘くて深いキスをしながら、手を透の太ももの方へ滑らせていく。
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