向日葵 プロローグ

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*  浅い僅かな眠りのあと目覚める。  自分の命に自信がなくても腹は減る。  朝日の入らない薄暗い狭い部屋の中から、啓蟄で蠢きだした昆虫のように僕は太陽の元に出る。  眩しすぎる社会は、同時に厳しく冷たく、その光に慣れないものを拒む。  それでも生きている限り腹は減り、それを満たすためだけに働く。  何年も何年もそんなループを繰り返す僕はなぜ生きているのだろう。  もしここで死んだら僕の屍は・・・。  生活と共に、繰り返す思考もループ。  何年も、何年も。  恐らく命尽きるまで。  何年も、何年も。  それが多分、僕の未来。  明日から、新しい現場に行く。  多分、2ヶ月くらい。次は朝から。  炎天下でただ立っているだけの仕事は、僕じゃなくても誰にでも出来ることだ。  僕は時間を売り、飯を食う。  ただ意味がわからない生を維持するために。
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