真夜中に目を覚ますから……

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夜中に目を覚ますものではない。 ましてやそれが真夜中ならなおさらだ。 色のない闇。 全てを溶かしこんだ後に、そっと忍び寄る静寂の音。 自分の存在だけをそこに感じる。 真夜中。 目を覚ますべきべではない。 よく怪談に誘われるのも真夜中だ。 死者、幽霊、その他異界の者。 真夜中に目を覚ますから、そんな者に怯えるはめになるのだ。 ただ、時々考える。 真夜中にはなから目覚めている社畜よりは、私はよほどましなのではなかろうか、と。 少なくとも寝れている。
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