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二宮くんのその言葉にきっと深い意味も良いも悪いもない。
そうは思ってみても、私より背が高くなりたいって思ってるということは、女子として意識してくれてる?なんて淡い期待をしてしまう。
「何食ったらそんなにでかくなんの?」
「そういう問題じゃなくて遺伝...もあるけど、寝るのが好きで基本的によく寝てるかな、よく食べ、よく遊び、ストレスを溜めない」
うんうんと、二宮くんは真剣な眼差しをこちらに向けている。
「基本的なことってやっぱり大事だよなー、牛乳は?牛乳は飲む?」
「んー、給食で飲む以外は全然飲まないかも」
美樹は私に目で合図するとニッコリ笑ってそそくさと帰ってしまった。
そして友達の部活終わりを待つという彼と放課後の教室で二人でしばらく話した。
二宮くんが背を伸ばすために毎日牛乳を二リットル飲んでいること、暇があれば家でジャンプをしていること、携帯のメモに書き込んだその情報は私の宝物だ。
夏休みの間、二宮くんも私と会いたいと思ってくれてた?
そんなことを聞ける仲になりたい、けれど今日はもうこんなに話せただけで胸がいっぱいだ。
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