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「ありがとう、うん...一人で行ってくるよ、思い切ってみる!今決めた」
二宮くんとしばらく話さなかった分、私の想いは溢れ出した。
「二宮くん」
呼び止めた私に、少し驚いた表情してこちらを振り返った彼は、恥ずかしそうにも見えた。
「明日から冬休みだけど、話があるから明日会えないかな、もし空いてたら...」
少し間を置いたあとにポリポリと後ろ頭を掻いて二宮くんは「空いてるよ、会おう」と言ってくれた。
そして冬休み一日目の今日、私の家の近くの遊歩道のある大きな公園で会うことになった。
緊張する、人生で初めてレベルの緊張だけど、私は二宮くんに告白することに決めたんだ。
彼氏は長身の人がいいと思ってた。
身も心も守ってくれそうで安心出来る人がいいと思ってた。
二宮くんは長身じゃない。
身も心も守ってくれるか分からない。
安心はしない。
代わりにすごくドキドキする...。
だけど、それでも私は二宮くんがいい。
公園に着き待ち合わせ場所のベンチまで歩いて行く途中、向こうからも歩いてくるスラッとした人影が見えた。
二宮くん、あぁ二宮くんだ。
学校だけじゃなくて、こうやってプライベートで私服で会うことを、いつしか私は望むようになっていたことを痛感した。
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