二学期

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自分の身長は結構気に入っていたはずなのに、今は少し自信が持てない。 昨日の夜から更にドキドキは加速して、ようやく眠りにつけたのは明け方だった。 教室に入ると立ち話をしている男子達の中の彼を見てビックリした。 小麦色に日焼けした肌、そして背が高くなっている。 まだ私よりは低いけど、確実に。 今日は彼とは一言も話さないうちに放課後を迎えてしまった。 一学期の間で、あのやり取りはもう彼の中では飽きてしまったんだろうか。 「でけーな、お前」 その声に横に向くと、二宮くんが白い歯を覗かせていたずらっ子みたいにはにかんでいた。 「あっあんたが小さいんでしょ!」 意識するあまり語尾がきつくなってしまったことをすぐに後悔する。 「って言うか二宮くん...背伸びたよね?」 二宮くんの目に一瞬、力が入った。 「わかる?実は八センチも高くなったんだよ」 「八センチ!だって見た目で確実に高くなってるなーって思ったもん」 日焼けした肌も加わり一気に男子っぽくなっているその姿に直視なんて出来やしない。 「あともう八センチは欲しいんだよな、そしたら坂井さんの身長超えられる、いつものやり取り逆転出来るのにー」
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