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『不愉快な思いをさせたのでしたら、謝罪をさせて頂きますね狩猟神』
執行猶予付きの縛り首の刑に処せられた男性に。城下町の市場で雌牛一頭と、当面必要な飼い葉を購入するのに充分な金額のお金を渡して、一時的に釈放した後に。城館内の執務室で、先程私の領民の男性が話した内容を気にされてはいないかと考えて、白い狼姿の狩猟神に対して謝罪を行うと。狩猟神は私に対して首を横に振られて。
<いや、気にしてはいない。クリストファー・フォン・ソリュード伯爵。寧ろそなたの知恵に感心をしていた所だ。謀略神が“我が愛弟子”と呼ぶ事も納得がいく>
狩猟神の寛大な御言葉に、聖女カタリナが満面の笑顔で大きく頷いて。
『『狩猟神の仰られる通りですわ、勇者クリストファー様!。天上の慈母神も、きっと御照覧下さいましたっ』』
狩猟神の目の前で、我が師である謀略神の弟子の私が行った裁決を…。いえ、聖女カタリナは慈母神の神使ですからね。聖女カタリナの様子を天上から見守るついでに、慈母神が私の事を見ていた可能性はあるかも知れませんね。
<しかし、この白い狼の姿では。今後もクリストファー・フォン・ソリュード伯爵に仕えるのには、支障が生じるやも知れぬな>
狩猟神の言葉に、マリアンヌが頷いて。
『はい。狩猟神。申し上げ難いのですが。この地では狼は余り良い印象を持たれてはいません』
マリアンヌの言う通りのようですね。
『魔王軍との戦争中にも、人や家畜を襲う狼退治の依頼を受けた事は何度かあったと思うけれど?』
ドワーフの重戦士であるアニーの確認に、恋人のマリアンヌが頷いて。
『ええ、十回以上はあったわねアニー』
<ふうむ…、已む無いか。この姿が一番気に入っているのだが。他に手も無さそうだ>
私とマリアンヌとホビーと聖女カタリナとヨハンの五人で。狩猟神が何をするおつもりなのかと注目をしていると…。
『シュルシュルシュルッ』
『どうかな?。人の姿をするのは、もう思い出せない程に久し振りなので、変化に自信が無いのだが』
『あはは。ヨハンが呆然と見惚れているね♪』
私達の前には、白い裸身をした長身の女性が立っていましたが。同い年の同郷の友人の男性のヨハンの反応を見ると、絶世の美女のようですね。
『まっ、また女性が増えました…』
聖女カタリナが何故か頭を抱えていますね?。
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