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「これが本来の私達の関係です。貴方は私の体を食すことで変化の本能を抑えることが出来る。そして私は貴方に食べられることで、昨夜、貴方に施したような子供だましではなくもっと本当の力を取り戻すことが出来ます。貴方を影ながら護るために」
「どういう───」
意味だと聞くより先に口を塞がれ、ラソルがカロッサの首裏をさらったその手でカロッサの黒衣を脱がしにかかる。そしてラソルの素の指がカロッサの肩に触れた瞬間、カロッサは自分でありながら自分ではない感覚に支配され、この場においてどのようにラソルを扱えばいいのか、体の方が先に反応した。
そんなカロッサの変化にいち早く気づいたらしいラソルは、カロッサが自ら黒衣を脱ぎ始める様を愛しげに見詰め、互いに身一つになった瞬間、カロッサがラソルに口付けをくれると、ラソルの頬は紅潮しながら、今度はしっかり微笑みカロッサの首に手を回した。
カロッサはラソルの掌の熱から逃れないように、それでもラソルの上半身を余すところなく唇で触れ、片手はラソルの太ももを持ち上げ、もう片手でラソルの蕾を露濡れた自分とラソルの体液を使って解し、広げ、奥へと隘路を作り出した。
ラソルの甘かな声がカロッサの行為を助長させる。こんな幸福感、今まで味わったことなどあっただろうか? 同性ならではの共鳴からなのか、それとも異性相手とは違うという背徳感がそうさせるのか、思考が一瞬、それまでのカロッサに侵食されかけたが、違う、これはラソル相手だからと、本能がカロッサに教えてくて。
そうだ。自分はずっと長いこと一人で居たから忘れてしまっていただけ。すぐに出会えます。そう言って別れたあの時から、確かに自分は待っていたはずなのに、待ち続ける自分に自分が堪えられなくなり閉じ込めてしまった記憶の扉が一気に開いた気がした。それは、自身の半身の全てをラソルの最奥までを使い埋め込めたのと同時の瞬間だった。
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