3章

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風呂から上がると先に風呂に入ったミリアが居心地悪そうにソファの隅に座っている。 「寝ないのか」 ミリアは目を逸らしながら言った。 「……私ソファで寝ようか?」 「何で?」 布団が一枚しかないから寝れないだろうが。 「これだけ広いんだからそのまま寝ればいいだろ」 俺がベッドに潜って端にずれると、ミリアが呆れた声を出した。少しむくれているようにも見える。 「……あのさぁ直至くん」 言いながらミリアが布団を捲った。そしてちゃんと彼女のスペースを空けているにもかかわらず、何故かこっちに近づいて来る。 「ミリア?」 ミリアは寝ている俺に向き合うようにして自分の顔を持って来た。手に小さいビニール状の何かを持っている。
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