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4章
次の日、空が白んで来たことに気付いて俺は目を覚ます。
「……」
傍らに彼女が横になっていて一瞬思考が止まってしまった。そういえば、一緒に寝たんだったか。
伏せた睫毛が長くて艶々している。ほおの血色もよくて幼く見える。しばらく一緒に暮らしているがコイツこんな寝顔なんだな……。
しばらく観察していると、突然彼女の大きな瞳がばちっと開いた。
「わっ!」
突然目が合って驚きを隠せない。後ろに仰け反ったのでベットから落ちかけてしまった。情け無い俺の格好のせいか、ミリアは起きるなり含み笑いをする。
「おはよう直至くん」
「ああ……おはよう」
ミリアはムクリと起き上がり大きく伸びをした。ショコラオレンジの髪が朝の光に透けて見応えがあった。
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