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「冴内くん、今日はノリノリだね~!」
「そうかな~!」
「合いの手バッチリだったじゃん!」
「そおッ! ハッハッハ!」
「まぁ、飲みなよ~」
「ありがとう! ハッハッハ!」
僕は瓶ビールを彼のコップに注いだ。すると彼は、早速、ク~ッと飲み干した。
彼はご機嫌だったので、僕は、もう一杯注ぎながら、率直に聞いてみることにした。
「何かさ~、冴内くんがこのところ悩んでるんじゃないかって、みんなで心配してたんだよ~」
「え~っ、ほんとに~?」
「大丈夫なの?」
「ダイジョブダイジョブ! だいじょ~、ブイッ!」
「Oh~ッ! 何だか昭和テイストだね~!」
「ハッハッハ!」
何だかノリノリだったので、ズバリ聞きやすくなった。
「それにさぁ~、冴内くんが遺書教室に通ってるって噂もあってさ、何か思い詰めてるんじゃないかって」
「えっ? 『遺書教室』? 何それ? 終活とかの遺言書の書き方講座とかってこと」
「だろうね~。違うの?」
「通ってない通ってない! 通ってないよ。けど~……、あっ!」
「何か思い当たるフシでも?」
「あ~、確かに、僕が通ってる教室のビルの入口に、終活教室の『遺言書の書き方など……』とかって書いてある看板立ってるね」
「あ、そうなの」
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