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第七話 コイヲスルコト
「あなたにとって、『コイヲスルコト』は、特別なことですか?」
「いいえ、日常です」
「あらまぁ~ッ! さぞ、情熱的な毎日を、過ごされているのですね~! 羨まし~です~!」
「いえいえ、私、鯉ですから……」
「えっ?!」
「ですから、私、鯉ですから」
「えっ! あなた鯉だったんですか?!」
「はい、鯉ですよ。もしかして~、あなた~、だいぶん、酔ってらっしゃいます~?」
「らっしゃいます~! ハハハ~!」
「ですので~、私にとって、『コイヲスルコト』とは、『鯉をすること』であり、私にとって、『鯉をすること』とは、『鯉である私の命を生き切る』、ということなんですね!」
「Oh~!」
「『鯉が鯉を全うする』、すなわち、『私が私を全うする』ということですね!」
「Oh~! 私、何だか哲学的な答えを導き出してしまう、NiceなQuestionをさせて頂いたみたいですな~! ハッハッハ~!」
「だいぶん、酔ってますね~♪」
「いえいえ、自分に酔ってます♪ ハッハッハ~!」
「鯉(恋)の話だけに……」
「濃い話になりましたな~♪」
「お後が、よろしいようで♪」
ー ♪トントンッ♪ ー
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